★トレンドのおすそわけ~METガラとポルトガル滞在でのパラレル②~★
こんにちは! パーソナルスタイリスト協会代表理事の 五十嵐かほるです。
前回から少し間が開いてしまいましたが …
メトロポリタン美術館 首席キュレーター アンドリュー・ボルトンは
METガラ「キャンプ」の目的を LGBTQ*のブレイクスルーとしていたようです。
* LGBT(+)とも言われ、Q=クエスチョニングとは自分の性別がわからない
意図的に決めていない・模索中に当てはまる
「ファッションは、身体やアイデンティティの問題とのつながりが強く
切り離して考えることはできません。
服というテーマや、媒介物に対する人々の先入観に挑戦するのが 私の使命なのです」
とVOGUEのインタビューで彼は語っていて
元々、今回のテーマも作家で自身もレズビアンであった
スーザン・ソンタグのエッセイ本『Notes on Camp』(1964)を ベースにしています。
「キャンプ」の歴史は古く
「過度に強調された行動や身ぶりで 個性が特に欠けている人物が主に使用する」
と定義づけられ 20世紀初頭に初めてこの言葉が辞書に掲載されていたらしいのです。
ソンタグのエッセイが発表された当時の社会に ゲイコミュニティの居場所はなく
これがきっかけとなり
「プライド」運動が誕生したのだとか…
6月に行われるプライドパレード
引用:businessinsider.jpより
現在は、一般的に「キャンプ」をゲイの男性や
服装倒錯者に関するものと理解されていて これに対し、ボルトンは
「新しい世代の人々にとって、もはやドラァグクイーンや
性の流動性といった議論は古くさく感じてしまうようです。
彼らにとってゲイカルチャーが、あまりに身近で、 日常に溶け込んだものだから」と語っています。
実際に私が訪れたポルトガル・リスボンの
流行最先端のレストランでは 男性二人が周りを気にすることなく見つめ合い
相手の手や頬に触れたりしながら食事を楽しんでいたし
(しかも周りのお客さんもジロジロ見ることもなく自然)
一緒に合流したベルリン在住の息子は ベルリンの学校では
クラスで半数がLGBTと言うし
広尾のビストロでも女性同士がごく普通の恋人として お誕生日をお祝いしていたし
天下のNHKに至っては「おっさんずラブ」に影響されたのか
「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」
引用:driptime24.comより
原作は、浅原ナオトの小説
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」の放映が反響を呼び
世界が次世代のレディーガガと認める1990年生の 日本人シンガー&プロデューサー
「リナサワヤマ」は 恋愛対象の性別・ジェンダーを問わないパンセクシャル
(バイセクシャルではなく)を公表し、
歌やファッションでそれを表現しています。
引用:i-d.vice.comより
もはや90年代以降に生まれた世代は
ボーダーを意識しなくなってきているのかもしれないと つくづく感じるのです。
ネットがあれば、世界を超えて 誰とでもいつでも繋がれる
性別や年齢、国籍や場所だって関係ない
それが令和の新時代なのだと
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